大学4年間の思い出が詰まった学生寮が取り壊されると聞いて、最後の姿をおさめに行って来ました。
我々が暮らしていたのは、萌生寮という名前の女子寮。
食堂だったところに足を踏み入れてみれば、「こんなに狭かったっけ⁉︎」と驚愕してしまう。
あの頃から、身体が大きくなったとは思えないので単なる記憶違いなのだけれど。
おばさんが毎日寮食をつくってくれたキッチン。
今思えば、よくこんなところで(失礼)、あんなにおいしいごはんがつくれていたものです。
まさに、弘法筆を選ばず。
管理人室と、
その奥の、通称、おじ部屋。
何度、誕生日会が開催されたことか。
階段の横の、灯油を補充しに来るところ。
あの頃は気づいていなかったけれど、いま客観的にみると、牢屋かと思う…。
このご時世、信じられないかもしれないけれど、2人部屋で、
しかも、二段ベッド。
クーラーもなくこの扇風機1台で、よくもまあ4回も夏を乗り切ったものだと思う。
4年間暮らしていて一度も出たことのなかった屋上にも出てみたり、
取り壊されると知りながら、メッセージを書いてみたり。
改めて、こんな劣悪な環境で暮らしていたのかと愕然としたけれど、
なぜあんなにも楽しい日々を過ごせていたのか、
過去を美化しているだけなのだとしても、
それはそれで4年間の私たちのキオク。